2021.01.13
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「良い住宅」とは何か、良い住宅の定義について考える

Iwa

良い住宅って何?

こんにちは。高野工務店のiwaです。

突然ですが、「良い住宅」とは何かということについて考えていきます。

皆さんの中で良い住宅とはなにかそれぞれで考えや思いがあると思います。

私の結論を先に書くと、その一人一人が思い描いている良い住宅の考えがそのまま良い住宅なのではないかなと思います。ただし注意事項があります。

「住宅に関する正しい知識を持った状態で選んだ家が良い住宅」だと思っています。

順を追って書いていきます。

私が現在に至るまで

私は2019年4月に現在の住宅会社に入りました。それまではゼネコンに5年間勤めていたのでコンクリートと鉄骨のことについてしか考えてきませんでした。そして2019年の冬から会社で高気密高断熱住宅へと住宅づくりを進めるために勉強してきました。

勉強を始めたころは高断熱住宅の指標となるUA値とC値の性能が高い住宅がとにかく良いんだと思っていました。HEAT20のG1やG2レベルの住宅が必要なんだと思っていました。

そこで高性能住宅に関する勉強をし、「とっとり健康省エネ住宅(NEST)」の補助金申請資格も取りました。これで良い住宅を提供できると思っていました。しかし一つの疑問が浮かびました。ただ数値が良い家を作ることが良いことなのか。

現在の住宅に思うこと

もちろん高性能住宅は必須です。「そんなの必要ない」と言うひとや「高気密にしたら家の空気が悪くなる」など、どこで勉強してきたのか分からない間違った知識を堂々と言う人もいます。一般の方であればまだしも、建設会社の人間が言っていることもあるのでホトホトにあきれております。

現在日本で建てられる新築の多くは国の省エネ基準をクリアする程度の性能です。一部ZEH基準をクリアする住宅もありそれを謳っている住宅会社もありますが、異常気象が異常ではないくらいに毎年発生している日本でその基準で良いのか考えものです。さらにすでに建てられている住宅の8割は国の省エネ基準をクリアできない性能の住宅です。いわゆる「無断熱住宅」や「断熱材を入れているだけ」のなんちゃって住宅が高度経済成長期からバブル時期にかけて沢山建てられたんだと思います。そんな住宅が”あたりまえ”で住宅なんて”そういうもんだ”という考え方があまりにも根付きすぎていると感じました。

昭和や平成初期の考え方が令和の時代になってもまだ続いているのはおかしいと思いませんか。

家の中でも「夏は暑くて冬は寒い」は当たり前の時代じゃない

私の実家は今年で築27年目になるんですが最悪の一言です。夏暑くて冬寒い。おまけに風呂場は在来工法のタイル張りでリラックスできる空間なんてもんじゃないです。脱衣室も寒くて電気ストーブを運転し続けています。特に昨年の12月から強烈な寒波が襲ってきているので風呂に入ることが本当に嫌になります。家は身体を鍛える場だといった奴を殴りたい気持ちでいっぱいになります。

家じゅうの窓もアルミサッシの単板ガラスで夏はエアコンをガンガンに運転させて冬は開放型の石油ストーブを2台動かして家族みんなで一酸化炭素を吸っています。それでも昨年の冬が来る前に居間とキッチン、脱衣室の窓には内窓を付けたので少しはましになりましたが。

そんな季節に合わせて家の中も暑く成ったり寒くなったりするのは当たり前じゃないんだと勉強をして考え方が変わりました。変わったというか正しい知識が身について正しい考え方が出来るようになったというべきでしょうか。

一つ衝撃的で今でも忘れないことがあります。1年前の冬場のことです。朝起きて強烈に寒さを感じたので部屋にある温度計を見たら3度になっていました。私は意味が分かりませんでした。家ってなにと?そして出勤するときに車に表示される温度計を見て更に驚きました。外気温時計2度。外と家の中が1度しか変わらない。。。家ってなに??これじゃあ風と雨がしのげるだけで外で寝てるのと同じじゃないか。

人間って目の前の不便を便利にすることで生活を豊かにしてきたのに住宅だけは何も変わっていない。

車は燃費が良くなってきている。携帯電話はガラケーからスマホに変わった。住宅は、、、

それもこれもどれも住宅業界が目先のお客のお金しか見ていなかった結果なんだなと今強く感じています。

高性能住宅を勉強してきて分かったこと

2019年の冬から高性能住宅に関して勉強してきて分かったことは家の中で快適な生活を送ろうと思うのであれば高性能住宅は必須であること。高性能住宅にすると建設にかかる費用は高くなります。でもその目先の建設費にだけ目を向けると家を建てた後の光熱費が高くなります。結果トータルコストで見ると高性能住宅の方が安くなりますし省エネになることや家の中での生活が快適になります。

※とっとり健康省エネ住宅データ参照

そういった知識を持ったうえで新築住宅を建てる方は住宅会社を選んで話を進めていければなと思います。

UA値もただそれだけを追い求めるとあまりいい住宅は出来ません。住宅は総合的に見て一番いい状態を作っていかないといけないので、お施主様の予算と立地と住宅会社を見極めてベストな家づくりをすることが一番です。

と、住宅会社に勤めて2年もいかない者の位置意見ですが何かの役に立てれば幸いです。


とっとり健康省エネ住宅 HP

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