こんにちは。高野工務店のiwaです。
弊社は鳥取県三朝町に本社があり県中部地域を中心に仕事をしています工務店会社です。
今回から3回はコロナウイルスと住宅に関してのことを書いていきます。
コロナウイルスが世界的にニュースになってから1年経ち、今更ですがコロナウイルスと住宅に関して書いていこうと思います。
今回は「#1気密が悪いと空気の流れが悪くなる」ということについてです。
1気密性について書こうと思った理由
2住宅の換気と気密性について説明
3住宅での換気対策について
4まとめ
先に結論を書いておくと、近年の高気密住宅であれば家の気密性が高い分換気設備で計画的に家の空気が換気出来ているので窓を開けなくてもいいかなと思っています。ただ短時間にその部屋だけを換気したい場合は窓を開けて換気すればいいと私は考えています。
1気密性について書こうと思った理由
私も工務店に勤めて2年近くになり住宅の気密性については一般の方よりは知識はあると思うのですがなぜこのことを書こうと思ったかを説明します。
先日とあるネットの記事で、最近の住宅は気密性が上がっているので窓を開けての換気が必要になる、ということを言っている方がいました。その方は住宅の専門家ではなかったのでそう思われても仕方ないなと思ったのですが、間違った知識を発信力のある人がネットを通じて多くの人に発信してしまうのは良くないなと思ったので書こうと思いました。
2住宅の換気と気密性について説明
ではまず近年の住宅について触れていきます。
そのネットの記事に書かれていたように近年の住宅では気密性というのは高くなっています。つまり空気が出入りする隙間が小さくなっているということです。専門用語では「C値」という言葉で表すのですがC値が小さければ家の中の隙間が無くなっていくことになります。ではC値が大きい、気密性が悪くなるとどうなるかと言うと、家の中と外の空気が家じゅうの隙間から自由に出入りしていることになります。よく昔の家は隙間があって隙間風が入ってくるということを見聞きしたことがあるかもしれません。そんなイメージで近年の住宅はその隙間がどんどん小さくなっているということです。
では次に法律の面から見てみます。
法28条2項:居室には換気のための窓その他の開口部を設け、その換気に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して、1/20以上としなければならない。ただし、政令で定める技術的基準に従って換気設備を設けた場合においてはこの限りでない。
と書いてあります。この居室はLDKや寝室のことを指しています。居室と言うのはこのほかに、床面積に対して1/7以上の開口部を設けないといけません。なので居室に窓を設けると自然と換気に必要な面積も確保することはできます。なので窓を開ければ換気に有効であることは分かります。
3住宅での換気対策について
では実際に換気をする場合に付いてです。昨年の冬に差し掛かる前、テレビでは毎日のようにどこかの番組で冬の換気対策について枠が組まれていました。私が見ていた番組では部屋の対角線上に窓と扉を少し開けて数分経てば部屋の空気がほぼ入れ替わるということを実験で行っていました。確かに窓を開けることは部屋を喚起する有効手段ではあります。ただその番組を見ていると窓を開けることだけが有効的な換気方法だという伝わり方になっていたのが気になりました。一つ私が伝えたいのは窓を開けることだけが換気の有効方法というわけではないということです。
また法律の話をするんですけど、現在の新築住宅においては換気設備を付けて24時間運転することが義務付けられています。これは住宅の気密性が高くなったことでシックハウス対策として取り入れられました。これにより1時間で家の空気の半分が新鮮空気と入れ替わるようになっています。なので30分に1回や1時間に1回数分程度の換気を推奨するなら常に新鮮空気を取り入れている従来の換気設備を使うだけでも効果はあると思っています。
とは言ってもそこは個人の感覚の問題なので窓を開けないと気になる人は窓を開けて、換気設備だけで充分だという方は窓を開けなくでもいいのかなと思います。
4まとめ
近年の住宅の気密性が高くなっているのは事実です。換気をするのに窓を開けることが有効的なのも事実です。しかし換気設備で24時間家が換気されていることも覚えておいてほしいです。
そして近年の高気密住宅ではさらに気密性能が高まっているので換気設備で計画的に十分な換気が出来ているということも思えて置いてほしいです。鉄筋コンクリート造で作られたマンションなどの集合住宅であれば木造住宅よりもさらに気密性能は高くなっているので換気設備についても目を向けてもらいたいと思います。
以上で終わります。
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