2020.01.30
日々の話

あこがれてたのはゼファー750

高野敦

1990年頃というと30年も前の話になりますが、気の置けない友と2人でバイクでツーリングをしました。


彼の単車は 当時発売されて、後にロングセラーになったカワサキ・ゼファー(ZEPHYR)750でした。
高価な物で苦労して手に入れた事は当時聞いておりました。


私は集団ツーリングが苦手なのもあるかもですが、泊まりがけのバイクツーリングはこの時を含めて2回ぐらいの記憶しかありません。しかも、私のは通勤用の250CCだったのでそもそもが不向きですし。


その時は3泊ぐらいで長野やら岐阜やら群馬方面だったような記憶があります。確か乗鞍峠も。山頂付近の寒さに耐えかねてエンジンに手や体をあてて暖をとった記憶もありましたな~。



その彼、ツーリング初日に峠道でコケまして!



私が地図兼ナビなので、街では彼の前を走っておったのですが(そりゃそうですわな。携帯ないし。行き当たりばったりで宿泊してたので、はぐれたら終わりで解散のルール)峠道だと1本道なので、じゃあ地図にある展望所で会おう!お好きに走って!と手で合図するじゃないですか。


で、私の前に出てトルクのあるゼファー750をグッとアクセル開けてカーブに突入!


彼は身長が低いので、リーンウイズではなくお尻をずらすんですね。


「おおっ」


そして切り返しで次のコーナーへ・・・。そこには横断溝グレーチング蓋。


リアが外にすべり、ハンドルを離して背中とお尻から落ちて、コロコロとアスファルト上を転がります。

ゼファー750は火花を一度上げながら更に遠くへ滑って行き道路脇で停まりました。

私の人生でいくつかあるコマ送り記憶のひとつ。


でも、私は私のその時の行動記憶がないんです。(笑)


確か彼のメットにキズがありましたけど本人は奇跡的に無傷だったんです。


苦労して手に入れたゼファー750は、ハンドル廻りはまだ大丈夫そうでしたが、クランクケースが割れてしまい。

二人とも意気消沈でした。 



ですがそこはツーリング初日。 なぜか彼は持っていたガムテープで修理をし旅を続けたのでした。マジで。

その彼が先日、ひょっこりと訪ねてきまして、今、はまっているプラモデルで当時を再現してみたと。

でも、このタイプは750ではなくて400らしい。(どこで見分けるのか、わからんのだが)

クランクケースのガムテープ再現もだけど、このマフラーのキズがなんとも。



私があこがれてたのはゼファー750ではなくて、小さい体でデカイバイクを操る貴方のライディングだったというのは絶対に言わず、「お前がこけたせいで台無しだったなあ~」といつも笑って会話しているのでした。



ちなみに、道中どっかの湖畔でサイドスタンドが土にめり込み、倒れて壊れた私の250CCのミラーも

彼のガムテープにお世話になっていたことは彼は覚えていないだろう。



今後の私の人生にガムテープが必要になるかも(笑)しれないので、その時も頼みます!

懐かしのプレゼントありがとうございました!





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