こんにちは。高野工務店のiwaです。
弊社は鳥取県三朝町に会社があり県中部地域を中心に仕事をしている工務店会社です。
3回目の今回は設計についてです。高性能住宅の家を建てる場合打合せ段階や設計の草案段階での十分な計画・検討が大切になるというお話です。
①なぜ設計が重用なのか
②テコ入れは難しい
③商品の性能数値だけに頼らないで
①なぜ設計が重用なのか
まずなぜ設計が高性能住宅では重要なのかを説明します。
それは住宅に大きく関わってくる耐震性・耐久性・パッシブデザインと密接につながっているからです。一つずつ見ていきます。
〇耐震性
まずは耐震性です。建物の根本的な部分を担っておりまた改修や修繕といったことが容易には出来ないので断熱気密よりもまず考えなければいけません。住宅というのは四角形が耐力的に優れています。力の流れは梁から柱、そして基礎へと流れていくのですが、住宅の外壁が凸凹していると無理な力の流れが起きて耐力的に不安定になりやすくなります。そして2階建て以上の家だと1階と2階の柱や壁が上下でそろっている方が安定した家になります。このことを考えずに好きに家を設計すると後から耐力計算が大変になったり耐震性が低くなる恐れがあります。
また無理な荷重のかかり方や柱と柱の間が広いと梁の寸法が大きくなり費用の増加や天井からはみ出てしまうといったデメリットが挙げられます。逆に天井は無くしてしまうことも一つの手ではありますが、寸法がそろっていない梁は見た目にもあまりかっこいいものではないかなと個人的には思います。
〇耐久性
耐久性は家の寿命を左右するものになります。例えば軒や庇がない家だと雨漏れの原因や外壁が汚れる原因になりやすいです。外壁にコーキング目地の多い仕上げをしていると、コーキングは10年ほどで劣化してひび割れるので雨漏れや壁内の劣化につながる危険性もあります。なのでなるべく外壁にコーキングが無いような仕上げ材を選ぶことも選択肢の一つになるかなと思います。そのようなことを考えながら家の寿命を延ばすための計画も設計段階で考えなければいけません。
〇パッシブデザイン
自然の力を利用するパッシブデザインも設計段階から重要になってきます。冬に南面からの日射を最大限取得するための窓の配置や夏の東西面の窓についても設計段階から考えておく必要があります。また耐震性にも関わってくるのですが、南面に後から窓を増やそうと思っても耐震性が悪くなり窓を増やせないなんてことも考えられるので設計段階からのパッシブデザインを考える必要があります。
②テコ入れは難しい
さきほどのパッシブデザインでも書きましたが、後から窓の位置、数を変更することは家の耐震性にも関わってくるので早めの段階から考えておく必要があります。
設計を始める段階から耐震性、耐久性、パッシブデザイン、断熱気密のことを考えながら設計をしていかなければいけません。なのでまだどんな生活にしたいか、どんな間取りが良いのかなどのイメージがない場合もあると思います。その時は絶対にこれだけはというものを一つだけで良いので挙げていただければ良いかなと思います。家づくりでお客さんが一番大切にしていることを中心に進めることが出来ます。
③商品の性能数値だけに頼らないで
最後に性能の数値だけに頼らないでということです。昨今では住宅の断熱性UA値で家の性能を図ったり使用している材料や建具で家の性能をアピールしている場合もあります。ですがですがそれだけでは足りないと思います。例えば”HEAT20 G3グレードの家を建てました”という家があったとします。でもその家の窓が西面に集中しているにもかかわらず日射対策がされていないと夏にとても暑くなってしまいます。もしくは3方を家に囲まれており昼間でもカーテンを開けれないとなると家の中が暗い印象になってしまいます。
家には数値だけでは測れないことが沢山あります。その数値では見えない部分をしっかりと考えて設計をしていかなければいけないということを念頭に入れておいてください。
家の設計となると間取りや生活スタイルなど新しい家での生活を考えて楽しい時間になると思います。ですが見えない未来のことも考えてしっかりとした計画が必要になるので住宅会社の人とよく打合せすることが大切だと思います。
もちろん、弊社でも新築だけではなく、リフォームや水まわり、シロアリなどの相談も受け付けていますのでお気軽にお問い合わせください!