2020.09.17
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パッシブデザインの住宅3

Iwa

こんにちは。高野工務店のiwaです。

パッシブデザインについて3回目の解説を始めます。今回は③です。

③日射熱を入れない

解消されるストレス:夏暑い、夏場の光熱費が高い

こちらもとっとり健康省エネ住宅の説明で書きましたがまた書きます。

近年は地球温暖化で連日最高気温35度以上の日も当たり前になりました。そのうち40度以上が当たり前になる日も近そうですが。パッシブデザインでできる夏の暑さ対策を解説します。

さて、前回冬の寒さ対策で家の気密と断熱、日射熱を取り込むことを挙げましたが夏においても断熱気密は大切です。夏の強烈な熱さを家の中に入れない断熱性、エアコンを使用したときに隙間から冷風が逃げないようにする気密性、この二つは夏冬関係なく大切になります。なので日本全国どこの建設会社・住宅メーカーも断熱気密をアピールしています。近年では断熱気密での差別化が出来ないほどに当たり前になりました。

次に日射熱取得。冬の間は太陽の熱が部屋を暖めプラスに働きますが夏は室温が上がり熱くなるのでマイナス方向に働きます。皆さんも肌感覚でわかっているはずですが、同じ気温でも日向より日影の方が涼しく感じますよね。日差しというのは当たるか当たらないかでかなり違いが出ます。夏の暑さでは窓からの熱の侵入が家全体の7割を占めるので絶対と言っていいほどに窓からの日射は遮ってほしいものです。なので夏の日射遮蔽は重要ポイントとなります。


また屋根の断熱も大切です。1年で一番日射量が多くなるのが夏の水平面、屋根になるので断熱はしっかりと行わないといけません。上の絵では屋根からの熱の侵入は11%ですが、屋根の断熱をおこたると2階が暑くなってしまうのでしっかりと対策をした方が良いです。


断熱気密がしっかりしている家で冷房を使用すれば涼しくなりますが、そこに窓からの日射が入ると部屋の気温は上がってしまうのでエアコンの消費エネルギーが増えてしまいます。また窓付近がなんとなくもわっと熱くなるので室温の不均一さから不快感を覚えるかもしれません。

これはどんなに性能の良い窓を使用していてもあまり改善されないので直接窓に日射遮蔽の道具を使用して日射が入らないようにすることが一番効果的で手っ取り早いです。また庇を付けることも直接日差しを防げるので有効です。ただ庇は出すぎていると冬の日射取得の邪魔になるのでバランスを見て検討することが大切です。


ここで注意ポイントですが窓の日射遮蔽は家の内側ではなく外側で日よけを行ってください。内側で日よけをすると窓から熱が入ってしまいます。一旦室内に入った熱はなかなか外には逃げないので外側で日よけを行うことが大切です。

外側の日よけに使用するものは、昔からある物で言えばすだれが一番安価で手っ取り早いです。その他にはルーバーやシェード、ブラインドシャッターがあります。どれもメリット・デメリットがあるので必要に応じて使用することがお勧めです。

ただブラインドシャッターは窓の防犯や防災にも使用できるので暑さ対策以外にも使用することが出来ます。近年の台風や大雨・暴風による災害から家を守ることにも使用することが出来るので値段は高いですがメリットも大きいと思います。

近年のモダンでおしゃれな住宅では庇のないのっぺらぼうな外壁が多いですが、そういった住宅では絶対に窓の外側で日差しを遮ってほしいです。ホームセンターに行けばすだれ以外にも様々な物が販売されているのでそれを買って自分で取り付ければ早く済みらくちんです。(夏は終わってしまいましたが)

東西面は真横から日差しが当たるので東西面は庇ではなく日よけ装置を使用してください。

今回の解説は以上になります。

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