2021.11.13
季節の話

ラニーニャ現象の冬を乗り越える 今からできる家の断熱対策2021

Iwa

こんにちは。高野工務店のiwaです。

弊社は鳥取県三朝町に会社があり県中部地域を中心に仕事をしている工務店会社です。

2021年11月某日、今冬はラニーニャ現象の発生が高いとの予報が各ニュースや天気予報で伝えられました。厳しくなると予想される冬を乗り越えるための対策をお伝えします。

対策方法として窓の断熱を紹介しますが、なるべくお金をかけない方法と少しお金はかかるが効果の大きなものの二パターンをお伝えします。

1.ラニーニャ現象とは

2.電気代の高騰と電力ひっ迫

3.今からできる対策

 ・費用の少ない対策:プチプチを貼る

 ・費用の大きな対策:内窓を付ける

4.まとめ

1.ラニーニャ現象とは

まずラニーニャ現象の説明を少しします。

太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけ海面水温が平年より低い状態が続く現象をラニーニャ現象”といいます。

※画像1 気象庁HPより

反対の意味としてエルニーニョ現象があり、こちらは逆に海面水温が高い状態が続き猛暑の夏や暖冬になりやすい現象となります。

気象庁HP参照

気象庁では今年の冬(2021年~2022年)のラニーニャ現象の発生率は60%だとしています。

2.電気代の高騰と電力ひっ迫

ラニーニャ現象かどうかにかかわらず冬の一番の懸念材料は電気代の高騰と電力のひっ迫です。

石油燃料の高騰により灯油が値上がりしており、電気代も冬場の暖房器具による電力使用により電力のひっ迫が心配されています。

電力がひっ迫すれば電気会社は値上げを行い電力使用を抑えようとするので、気が付けば冬の電気代が高くなっているなんてことも考えられます。

そこで家の断熱性能を高めなるべく少ないエネルギーで家を温め冬を乗り越える方法を紹介します。

3.今からできる対策

まずこの対策方法として紹介するのは窓の断熱に付いてです。家の中で一番熱が外に逃げている場所が窓になるからです。

せっかくエアコンやストーブで部屋を暖めても窓から熱がどんどん逃げている状態になっているので快適な温度を保つために必要なエネルギーがどんどん増えてしまいます。


考えてみてください。家の中と外を隔てているのは薄いガラス板1枚です。さらにサッシ部分はアルミで出来ており熱伝導率が大きな材料で作られています。このような窓で家の中と外の断熱が出来るとは考えられません。

なのでこの窓を対策することが何よりも効果的であると言えます。


より省エネな新しいエアコンに買い替えることや新しい暖房器具を買うことは窓の断熱対策をしていなければ全くのナンセンスだということです。

では具体的に対策を紹介します。

・費用の少ない対策

まずなるべくお金をかけない対策方法として窓にプチプチを貼ることをお勧めします。

プチプチはご存じの通り中に空気が入っています。この空気の層が断熱の役割をしてくれているので窓に貼ることである程度の寒さは軽減してくれると思います。

ポイントはガラスだけに貼るのではなくサッシ廻りを覆うようにして貼ることです。アルミはガラスよりも熱を通しやすいのでサッシ部分から貼ることで家の中の熱が逃げるのを防いでくれる効果が高まります。

そこまで効果が高いかと言われば期待しすぎない方が良いですが、何も対策しないよりはお勧めです。

・費用の大きな対策

次に少し費用は掛かりますが効果の大きな対策を紹介します。

ズバリ内窓を付けることです。

内窓は既存の窓に新たに窓を付ける方法で樹脂サッシのシングルガラスと複層ガラスを選べます。

私の実家も昨年内窓を付けました。内窓を付けることで昨年度の冬は窓に結露が発生するこがなく、その結果結露した窓を拭くことが無かったと私の母は言っていました。

また内窓の取り付けは30分から1時間程度で終わるので簡単に対策することが出来ます。

気になる方は以前私が自分の部屋に内窓を付けた時のことをブログにしましたので見てください。

内窓取付レポ

実際どれくらい温度が違うのか写真を撮ったのでご覧ください。


─内窓設置の我が家の状況レポ─

11月12日の19時から20時の間で温湿度を計測しています。

写真1 外窓と内窓の間

写真2 室内(無暖房)


画像2 11月12日の気温 気象庁HPより

写真1は外窓と内窓の間に温湿度計を置いて30分程度経過した計測です。温度8.6℃

写真2は室内で計測した温湿度計で、無暖房状態の計測結果です。温度14.5℃

温度差5.9℃

内窓を付けるだけで6℃の温度差が生まれています。ちなみに19時から20時の外気温は8.6℃~8.2℃です。

アルミサッシガラス1枚だとほぼ外と認識してもいいと思います。窓のすぐ近くで計測したのでもし内窓が無くても部屋の中全体がこの気温になるとは限りませんが、内窓が無ければ部屋の温度が低くなっていることは明白です。

内窓を設置することで家の中の熱が逃げることも抑えられるので内窓の設置は効果的なのでぜひ検討してみてください。


ここまで内窓を付けることをお勧めしましたが、その他にもハニカムスクリーンを取り付けることもお勧めします。

6角形の形をしたブラインドのようなもので、その6角形の中の空気が断熱の効果を発揮するので内窓を付けるよりも安価でお手ごろになります。またハニカムスクリーンは夏の日差しを遮蔽することにも役立ちますので検討してみてください。

LIXIL | リビング・寝室・居室 | ハニカムスクリーン


4.まとめ
今年の冬はラニーニャ現象で寒波と大雪が起こる可能性が高いです。

今まで通りの暖房器具の使い方だと電気代や燃料代が高くなる可能性があります。

電気代は電力ひっ迫による電気代の値上がり、灯油であれば原油価格の高騰による値上がりの可能性が今後十分にあります。

暖房設備にお金がかかるのは根本原因である家の断熱性能の低さによる可能性が高いので家の断熱性能を高めることが賢い対策になります。

家の中で一番熱の損失が大きいのは窓なので、まず窓の断熱対策をしてください。お金をかけるとしっかりとした対策もできるのでどのように対策した方が良いかは各家庭の状況によります。

断熱対策をすれば来年も再来年も効果を発揮し続けてくれるので、お金をかけるべきは電気や灯油のエネルギー代ではなく断熱効果アップの材料に!


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